ヒダマルの読書日記。

乱読ッカーなヒダマルが読んだ本の感想文。小説は分析もします。

人生を変えたカテゴライズ。 『隠れアスペルガーという才能』


著者:吉濱ツトム
発刊:ベスト新書
頁数:223頁
発行:2015年1月20日
ジャンル:食、健康

 

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 極端に人が苦手。

 友達がいない(特に欲しいと感じない)。

 ボウリングを楽しいと思ったことがない。

 なんとなく生きにくい。


 ヒダマルが絶賛病み病み中だった2015年、この本を読むことで、その理由が分かりました。

 

 

自閉症スペクトラムとは。

 アスペルガー症候群とは、自閉症スペクトラムの一つ。

 自閉症は脳の特性ですが、(いわゆる)健常者と地続きの障がいであり、線引きが難しいのが特徴です。


 この地点なら誰が見ても「自閉症」……、この辺だと「自閉症傾向が強いアスペルガー」……、この辺りは「典型的なアスペルガー」で……、この辺からは「(いわゆる)健常者」かな……。

 という感覚。
 ボーダーラインではなくグラデーションとして理解するのが、正しい捉え方です。

 


 明らかに間違った理由ですが、「親の育て方が悪い」と理解されて「抱っこ療法」なる地獄みたいな処置がとられる時代もありました。しかし今はかなり正しい情報が浸透しています。

 自閉症アスペルガーも生まれつきの脳機能の問題なので、育て方は関係ありません。
(本来持っているマイナスの特性が、成育歴のせいで強く表れることはあり得ます) 

 

 ちなみに、この「自閉症スペクトラム」「アスペルガー症候群」ですが、知らない方は今すぐ調べてください。ぜひとも。

 対人関係、人間理解、多様性の意義、他もろもろに役立つ視座を得られます。

 

 

「隠れ」アスペルガー

 本書が画期的なのは、ここから。

自閉症アスペルガーは地続き」「ひとつながりの障がい」という認識が一般的だった中に、もう一つの知見を加えた点にあります。

 それは、

アスペルガーと(いわゆる)健常者も地続き」


 専門医に診断されるほどの特徴はないけれども、部分的には明らかにアスペルガーの特性を持っている人々の存在。

 つまり、「隠れアスペルガー」という新たなカテゴライズです。

 

 

本書の特徴。

アスペ度チェック。

 中盤にはアスペルガー診断テスト」なるチェックリストがあり、簡単な自己診断を行えます。

 本書オリジナルではなく、アスペの自己診断に広く使用されている科学的根拠のあるチェックリストなので安心。
 ただ、自己診断はあくまでも自己診断なので、不安な方は専門医の診断を受けましょう。


 点数の合計によって、

0~14点
 特に問題なし。

15~35点
 40~60人に一人はいる、典型的な隠れアスペルガーの可能性あり。

36~50点
 専門医に診断される症状の強さ。

 と分けられます。


 ちなみにヒダマルは37点でした。

 ……障害者手帳もらえんのかな。

 

隠れアスペルガーの長所。

 その特性から、つかみどころのない生きづらさを感じていることが多い隠れアスペ。成育歴と脳の特徴から、劣等感の強い方が多いそうです。

 そんな隠れアスペの、隠された長所を解説してくれています。

 

・美男美女が多い。

 当てはまるぜ。
 自分で言うのもなんですが、ヒダマルもそこそこ整った顔してます。そこそこですが。身長は160ちょいですが。

 アスペって、不思議と目がぱっちりして顔が整った方が多いんですよ。これホントですよ。

 

 ・論理的に体系化することが得意。

 小説やブログの文章を作るにあたり、非常に役立ってくれています。仕組みを理解したり、キチッと分類するのが好きなんですよね。

 

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 既存の情報を集めて論理的に分析し、体系的に整理する能力。

 ヒダマルは「自分にだけ分かればいいや」という考えですが、相手に伝えることが可能であれば、職業として成り立つレベルです。

 

・ひとつのことを延々と続けられる。

 単調で地道な作業が、あまり苦になりません。

 ヒダマルは「目の前の人間と、仕事上の関わりを一切持ちたくない」という致命的な目的を持ってしまっているために暫定ニートな訳ですが、もしもベーシックインカムが導入されれば延々とボランティアやってると思います。ごみ拾いとか。

 自分でも分かってますが、人に対する恐怖心がやたら強いんですよね。昔に比べればマシですが。

 

・合理的思考が得意。

 ヒダマルの「提唱者」としての特性にも繋がる点。
 先程の「体系化」にも通じますが、無駄なモノは無駄と割り切るのが得意です(必要とあらば)。必ずしも長所とは言えないかもですが、こういう人も要るよね。


 他にも、「数学に強い」「素直」「人に教えるのが得意」「IQが高い」「コピーが得意」など、色々と紹介されています。

 

 

炭水化物の弊害。

 普段、何の疑問も抱かずに食べていた「炭水化物」に、デメリットがあるかもしれない。

 この視点に初めて出会ったのも、『隠れアスペルガーという才能』のおかげです。

 

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 ヒダマルはその後、糖質中毒やローカーボ関連の本を読み漁りました。
 今では「砂糖は脳のエネルギー」という宣伝文句が如何に偏っているかが理解できます。


 ここで解説されているローカーボ食は、アスペのマイナス症状を緩和するための方法です。

 この本だけでも有用ですが、「隠れアスペルガーにとっての糖質の弊害」しか理解できないので、糖質制限に関しては他の書籍にも手を出すことをお勧めします。

 

 

まとめ。

 手足がない人は、一目見ただけで分かります。

 自閉症の子どもも、ちょっと観察するだけで大体分かります。これホントです。

 ただ、アスペルガーは分かり難い。
「隠れ」となると、もっと分かり難い。本人にすら。


 新しい視点を加える事で、もやもやした生きづらさを解明できるかもしれません。

 アスペ的生きづらさを感じている方は、視点の切り替えと食事療法で、劣等感を薄めることができます。
 そうでない方なら、周囲への理解を深めることができます。


 人生を変えた一冊と言っても過言ではない本です。

 生きづらさ、劣等感、周囲との齟齬・乖離などで悩んでいる方は、読んで損はないことと思います。